イベントは、様々な方が来場される場です。そのようなイベントにおいて想定しておきたいことは、イベント会場、誘導や配布物等においてユニバーサルデザインが意識されているかということです。今回は、この「ユニバーサルデザイン」という言葉の意味と、具体的にどのような部分を意識すれば良いかについて考えてみます。
ユニバーサルデザインとは?
そもそもユニバーサルデザインとは、年齢、性別、国籍、身体的能力等を超えてできるだけ多くの人が利用可能な製品や情報設計のことを指します。バリアフリーという言葉もありますが、障がい者・高齢者に限定したバリアフリーという言葉に対し、ユニバーサルデザインとはより広い範囲での人が持つ様々な違いを指します。
ユニバーサルデザインを導入するイベントのメリットとして、来場者にとって快適で参加しやすい場を提供することで来場者の満足度を高めることができる点があげられます。
ユニバーサルデザインを意識したイベント
例えば、万博や博覧会と国際的なイベントになると、様々な方が来場されることが想定されます。
そこでイベントにおけるユニバーサルデザインとは具体的にどんなものがあるか、いくつか例をあげたいと思います。
- 誘導サインが外国語対応になっている。
- トイレや非常口等のサインが外国語やピクトグラムで表記されている。
- 会場案内図が外国語、点字表記や音声案内されている。
- 案内スタッフに外国語対応のできるスタッフがいる。
- 階段だけではなくスロープやエレベーターがある。
- 多目的トイレがある。
- 授乳室がある。
- 車いすの準備がある。
- ベビーカーの準備がある。
など、色々考えることができます。
イベント会場をユニバーサルデザインに個々に対応させて準備していくことは、難しいと思います。そこで来場者の動線の確認として具体的に想像しやすいのが、空港や鉄道の駅、大型イベント施設や大型商業施設などです。こうした施設の誘導サインや案内を参考にしながら、イベントのユニバーサルデザインを設計するのもよいかもしれません。
ユニバーサルデザインは比較的施設の構造部分に視点が置かれがちですが、大切なのはどのような来場者の方も心地よくイベントに参加することができるということです。そういう意味では、イベントに関わるスタッフのおもてなしの気持ちが原点であり、そこでカバーできる部分も多くあります。
イベントを行う際、想定される来場者がどのような方がいらっしゃるのかを十分検討した上で準備をするのが、イベント当日を円滑に進める重要な要素だと思います。来場者を快適におもてなしすることの一つとして、ユニバーサルデザインについて検討することをおすすめします。
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