2016年12月1日(木)-2日(金)、グランフロント大阪で開催中のアドテック関西の様子をご紹介します。
アドテックは世界7都市で開催されるマーケティング・カンファレンスです。 ニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドン、シンガポール、上海、シドニーなど。 広告主、エージェンシー、ソリューションプロバイダー、メディアなどの 各ジャンルからトッププレーヤーが集まるイベントで、日本では東京、大阪で開催されています。
開催初日は、鏡開きからスタート。今回メインビジュアルを担当した株式会社人間の花岡氏も登壇しました。
メインビジュアルについて、花岡氏は、情報ソースは東京だけでなく関西にもあるぞという意味でこのコピーとビジュアルに至ったと語りました。
最初のKeynote は、「クリエイターが変える、広告の未来像」。昨年のアドテックでNO.1スピーカーに輝いた博報堂ケトル木村氏が、、関西の未来を担う若手クリエイター3名にクリエイターが作り上げるべき広告の未来像について、公開授業を行うような形式でセッションが進みました。
若手からも忌憚のない意見が飛び出し、キーノートから本音でぶつかり合う素晴らしい会でした。
木村氏は、「広告もトラディショナル、レガシーとデジタルなど対局構造で考えがちだが、人間自体が毎日変化しているので、今変化している人間を知ること、人々の感情のエネルギーを知ることが、今後クリエイティブを考える上でより重要になっていく」と語り、「感情エネルギーは、人々の行動を促す」事を忘れずに企画すべきだ」と加えました。
例えば、デジタルアーカイブにノスタルジアの感情を加えた企画が、Google 「未来へのキオク」。
続いてのキーノート2つ目は、「予防医療とテクノロジーの可能性、広告業界人が考えるべき新しい働き方」と題して、堀江 貴文氏と、PARTY中村 洋基氏のセッション。
元々予防医療の分野に興味があったという堀江氏は、自身が運営するメディアのインタビューをきっかけに、胃がんの99%の原因であるというピロリ菌を除去することができれば、多くの命が救える。ということで、啓蒙活動を始めるキッカケになったと語り、感染症が主な原因であるいくつかのがんは防げる可能性があるので、予防知識とアクションをしようと思い立ったとのこと。
最近出版した、堀江氏の書籍タイトルにもなっている「むだ死にしない技術」のように「無駄死に」をなくすことがミッションということを語りました。
クラウドファンディングで、マーケティングと活動資金の収集を同時に行い、結果、過去最大級の資金が集まったとのことです。
一方、堀江氏は、最近世間を騒がせている情報源があやふやなネットメディアに対しては、怒りを表し、正しく信頼できる情報を提供していくことが本当に大事であることを、メディアを含むマーケティング関係者が多く集まるアドテックの場で訴えました。
そのほか、ランチタイムを挟み、午後は同時間帯で4トラックが走るセッションタイムとなり、マーケティングの基礎講座から、最新のトレンドを第一線で活躍するスピーカー達が語る贅沢なセッションが多く開催されました。
1日目終了後のネットワーキングでも、参加者が活発にコミュニケーションをとって盛り上がり、新しい出会いが新しい企画を生む空気が会場全体に流れていました。
おまけ。
昨年のアドテック東京でイベレジブースを占拠した、株式会社人間のブースは、今回のキービジュアルをコンセプトにした、本物のソースで書道を行う「ソ道」を展開し、来場者の抱負を次々にソース書きしていましたので、イベレジもイベントの道を究めるべく、巨匠に一筆書いていただきました。