ご利用事例|EventRegist(イベントレジスト)

[イベントレジストご利用事例] STARTUP HOKKAIDO実行委員会/Hokkaido Innovation Week 2025

作成者: Mikiko Takashima|25/08/19 1:00

「OPEN HOKKAIDO」をテーマに掲げ、北海道からグローバルを目指すスタートアップを支援するビジネスイベント「Hokkaido Innovation Week 2025」。札幌市や民間企業、大学などの産学官が連携するSTARTUP HOKKAIDO実行委員会が主催した本イベントは、2025年2月13日(木)から2月19日(水)まで、札幌市内および道内各地で開催されました。2回目の開催となる本イベントでは、イベントチケットの設定や当日の運営体制を見直し、その一環として「EventRegist(イベントレジスト)」をご導入いただきました。
イベント開催の狙いや趣旨、EventRegistの活用と得られた成果、そして今後の展望について、STARTUP HOKKAIDO 実行委員会の事務局(兼 札幌市 経済観光局 スタートアップ推進担当係)の小林 真由氏にお話を伺いました。

 

 

--- イベントを主催されたSTARTUP HOKKAIDO実行委員会について教えてください。

STARTUP HOKKAIDO実行委員会は、北海道内のスタートアップエコシステムの発展を目的として2023年に設立された団体です。北海道としてのスタートアップ支援は、2018年頃から札幌市役所を中心に始まっていたのですが、それ以前より官民さまざまな団体が、それぞれのプログラムでスタートアップを支援していたため、北海道としての取り組みの全体像が見えにくいという課題があったのです。そこで北海道庁や北海道経済産業局、北海道大学主導の大学連携組織、さらには民間スタートアップ企業と連携し、「オール北海道体制」でプログラムやイベント開催を一本化することで、より戦略的なスタートアップ支援に取り組むことになりました。

 

 

--- 「Hokkaido Innovation Week 2025」のイベント概要についてお聞かせ下さい。

「Hokkaido Innovation Week」は、主に北海道に拠点を置くスタートアップ企業に対してグローバルな視点を養う機会を提供し、さらに世界中からスタートアップ企業を北海道に誘致することを目的に企画された国際イベントです。北海道の注力産業分野である「一次産業・食」「宇宙」「環境・エネルギー」を中心に多角的なプログラムを開催したことや、札幌にとどまらず、函館や余市といった道内各地でプログラムを展開したことが大きな特徴です。

また、全国で開催されているスタートアップ向けのカンファレンスと同様のトークセッションやワークショップだけでなく、地域資源を活かしたフィールドワークも実施しています。特に海外からのゲストにはニセコの観光要素も組み込み、単なるビジネス視察ではなく、北海道の魅力を五感で体験してもらうことも狙いです。1週間の開催期間中に、18ヶ国から延べ600人の方にご参加いただきました。

 

--- 「Hokkaido Innovation Week 2025」を開催するにあたって、どのような課題を抱えていましたか。

2024年に初開催となった前回の「Hokkaido Innovation Week」では、海外の企業が開発、提供しているコミュニケーションツールを導入して、イベントを管理しました。そのツールはヨーロッパの著名なカンファレンスでも利用されており、海外からの参加者にとってなじみがあるため、イベント開催期間より前からビジネスマッチングの創出を期待しての導入でした。

一方で、多くの日本人にとってはアプリの導入や操作が不慣れだったため、結果的に海外参加者と国内参加者の利用度合いに大きな差が出てしまいました。また、そのコミュニケーションツールには会場のチェックイン機能がないため、主催者側が正確な参加者数を把握することが困難でした。そのため、実際にどのプログラムやセッションに何人が参加したかといった分析が難しく、次回のイベントでどのようなコンテンツを増やすべきかという判断が課題となっていました。

昨年の反省を踏まえ、「Hokkaido Innovation Week 2025」では、チェックイン機能とイベントごとの正確な参加実績集計機能があるEventRegistの導入を決定しました。これにより、得られたデータを次回のコンテンツ拡充に活用し、行政への報告も充実させることが可能になります。

 

 

--- 弊社からはどのようなサポートを受けましたか。

イベントレジスト社の担当の方は、単に役割として淡々と仕事をするというよりも、心からイベントが好きなんだなと感じられ、そこに安心感がありました。イベント設計やチケット発券の時期が刻一刻と迫る中、親身に相談に乗ってくださり、「〇〇のようなケースでは、どう対応すればよいか」といった個別の相談に対して、実際の事例を挙げながら丁寧に教えていただけたことが印象的です。

たとえば「イベントには参加できなくても、イベントやプロジェクト自体の考え方に共感し、応援したいという方は珍しくない」とのアドバイスをいただき、試験的にイベント参加を伴わない協賛枠のチケットを追加しました。このクラウドファンディング的な考え方は私たちにとって非常に新鮮で、イベントの知見が豊富なイベントレジスト社だからこその視点だと感じています。また、担当者の方にはイベント開催までの期間、度々ミーティングの機会をいただき、イベント現場の準備で困っていたことや、アイデアの壁打ち相手になってくださったことも大変ありがたかったです。

 

---  EventRegistを活用したことで、どのような成果が得られていますか。

何より、参加者が「わかりやすい」「迷わない」導線設計が重要と考えています。そして、我々はイベントのプロではなく、本業の傍らでイベント運営している「非イベンター」なので、参加者に近い感覚で、それらを判断することができます。
また、イベントのプロではない主催者として、簡単に設定できることも重視していました。その点でEventRegistのUIは、参加者・主催者のどちらの目線でも「わかりやすい」設計になっていると感じています。

受付業務に関しては、開催当初は海外参加者がQRコード提示に慣れていない様子も見られましたが、イベント期間中に徐々に理解が進んだようです。その結果、参加人数が最も多かった後半のプログラムではかなりスムーズに受付ができました。これは、EventRegistが視覚的にも直感的にも使いやすく、運営スタッフに細かなレクチャーをする必要がなかったことも大きな要因だと感じています。

昨年導入していたツールでは、誰がどのプログラムに参加予定なのかを正確に把握できず、受付で参加者の名前を口頭で伺い、リストと照合する方法をとっていました。現場スタッフの属人的で柔軟な判断が求められるため、英語対応ができるスタッフを複数配置していましたが、受付付近に参加者の長い列ができることが度々あり、イベント運営にかなりの負荷がかかっていたと言えます。

 

 

一方で、今回導入したEventRegistは、事前に参加者を把握できるうえ、日本語と英語の言語切り替えが標準機能として備わっているのは高評価です。少数のスタッフでの受付対応が可能となり、英語が苦手なスタッフも「May I see your QR code, please?(QRコードを見せてください)」の一言を覚えるだけでスムーズに受付することができました。

また、チケット設定においては、直感的に管理画面の操作ができたため、事前準備中の変更や当日の追加対応など、細かな運用ニーズにも柔軟かつ迅速に応えることができました。イベント当日に急きょ来場が可能となる参加希望者に対して、あらかじめ専用のチケットを設定しておき、その場で申し込みいただくことで、QRコード付きのチケットを即時発行することもできています。

 

【本イベントでご活用いただいた機能】

プロモーションコード (プレミアム機能)
特定の対象者向けのシークレットチケットや、早期申込者向けの割引チケットを販売することができる機能です。
本イベントでは、主催者が手配した専用バスの利用を希望する方を対象としてプロモーションコードを発行し、事前に移動手段を確保いただけるオペレーションを実現しました。

 

請求書発行希望管理
有料チケットを販売するイベントで、請求書払いを希望する方の申込受付が可能となる機能です。申込時にチケットは仮予約状態となり、入金確認後に正式にチケットを配信できます。なお、請求書の発行・送付および入金確認の作業は、主催者様にてご対応いただきます。

 

プラットフォームの言語切り替え
EventRegistには、標準で日本語と英語の言語切り替え機能が備わっています。イベントページを訪れたユーザーは、自由に表示言語を切り替えて閲覧することが可能です。
ただし、主催者様がイベントごとに任意入力する項目(イベント名、概要欄、チケット名など)は、自動翻訳されません。必要に応じて、日英併記にしたり言語ごとにページを分けるなど、イベントの運用に合わせた設定をご検討ください。

 

 

---  今後の「Hokkaido Innovation Week」、そして北海道におけるスタートアップ支援の展望について教えてください。

現在の北海道のスタートアップ環境では、いきなり海外企業を誘致するのは現実的には難しく、まずは北海道内のスタートアップ企業のグローバル視点を育むこと、そして地域企業との協業を促進することに重きを置くべきだと考えています。国内スタートアップと地元企業の連携を強化し、北海道内のエコシステムを着実に育てることを主眼に置いたイベント設計にシフトしていきたいと考えています。

そのためにもイベント施策は引き続き重要な取り組みであり、その成功には裏方で支えるイベント管理ツールの存在が必要不可欠です。特に直観的に操作しやすいインターフェースであれば、運営側の負担も大きく軽減されます。EventRegistがさらに使いやすく進化し、他の団体やイベントに広がっていくことで、私たち自身もノウハウを蓄積し、より良いイベントづくりが可能になると感じていますので、今後は周囲の団体等にも紹介したいと思っています。

 

 

--- ご協力ありがとうございました。

編集後記

今回のイベントを通じて印象的だったのは「自分たちはイベント運営のプロではない」と語る小林様が、非イベンターであるがゆえの視点を大切にし、いかに参加者視点のイベント運営を実現するかという姿勢でした。地元企業とスタートアップが連携して信頼関係を築き、小さな成功体験を積み重ねていくことは、エコシステムにおいて大事なことであり、そのためにイベント施策は有効だと考えています。

華やかな印象を持たれがちなスタートアップの話題の背景には、地道な仕組みづくりと信頼構築の努力があります。イベントという側面から、今後も北海道のスタートアップエコシステムの実現にお力添えできれば幸いです。

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出典:イベントレジスト株式会社
[イベントレジストご利用事例] STARTUP HOKKAIDO実行委員会/Hokkaido Innovation Week 2025
https://info.eventregist.com/weblog/hokkaido_innovationweek