ご利用事例|EventRegist(イベントレジスト)

[イベントレジストご利用事例] ジャパン・プレインイングリッシュ・アンド・ランゲージ・コンソーシアム(JPELC)/JPELC国際会議2022

作成者: Ryutaro Wakamatsu|22/12/22 6:40

ジャパン・プレインイングリッシュ・アンド・ランゲージ・コンソーシアム(以下、JPELC:ジェイペルク)が主催する『JPELC国際会議2022』が、2022年9月21日にオフラインで開催され、イベント動画は2022年11月2日までアーカイブ配信されました。
同団体初となる大型イベントの開催にあたって、イベント参加者の管理とコロナ対策を目的に「EventRegist(イベントレジスト)」をご導入いただいています。


お取り組みの背景にあった課題とEventRegistの活用方法、そして今後の展望について、JPELC代表の浅井 満知子氏、EventRegistによるイベント管理を担当された橘川 真澄氏にお話を伺いました。


--- JPELC国際会議2022の開催目的をお聞かせください。

浅井 満知子氏(以下、敬称略): 2019年のJPELC設立以前より、株式会社エイアンドピープルとして「プレインランゲージ」を日本の上場企業や業界団体に普及させるべく、10年近く活動してきました。

「プレインランゲージ」とは、「読みやすい」文章を書くためのガイドを体系的にまとめた情報伝達術のことです。現在では英語圏の行政府はもちろんのこと、それ以外の国の政府にも普及し、誤解なくわかりやすいコミュニケーションのために自国の言語をプレイン化し、市民への公共サービスの充実に役立てています。

2019年にはプレインランゲージが国際標準化機構(ISO)でも採択され、こうした世界の動きやコミュニケーションのトレンドをより多くの日本人に知っていただくことを目的に、プレインランゲージの国際会議をアジアで初めて開催することになりました。

特に日本では、ビジネスの場であっても、冗長的な表現や不明確で曖昧な言葉が使われることは珍しくありません。公正公平な情報発信とグローバルコミュニケーションを日本にも浸透させることが、JPELC国際会議の最終的な目標です。



--- JPELC国際会議2022の開催では、どのようなお悩みがあったのでしょうか。

浅井: もともとは別のグローバル団体が国際会議を主催する予定だったのですが、政府の新型コロナウイルス感染症の水際対策規制やウクライナ情勢の影響を受け、急遽キャンセルになった会議を、JPELCが引き続き主催することになりました。正式な開催決定が2022年7月、開催が9月という、かなり短い期間で準備する必要があったことが課題の1つです。

もう1つの課題が、開催日数が当初の予定より短くなったことです。最悪の場合は中止の選択肢もありましたが、コロナ禍やデジタル化を受けて世界的にプレインランゲージの重要性がますます高まっている今、どんな形であっても開催することが重要だと考えました。そこで、元々の開催予定であった3日のプログラムを1日に圧縮することで開催に漕ぎ着けました。

 

--- 開催期間が3日から1日に圧縮されたことで、どのような問題が生じましたか。

橘川 真澄氏(以下、敬称略): 限られたスケジュールの中で多くの専門家の方々に登壇いただくため、プログラムが非常に複雑になることが課題になりました。当初は3日間で33のプレゼンテーションを予定していたのですが、最終的に1日ですべてのプレゼンテーションを開催することになり、非常に複雑なプログラム構成にしなければならなくなったのです。

 

--- オフラインでイベントを開催するにあたって、どのような課題がありましたか。

橘川: 東京都や外務省、経産省、法務省といった官公庁にイベントを後援いただいたこともあり、新型コロナウイルス感染症対策に最新の注意を払う必要がありました。官公庁の方からは会場のコロナ対策に対しての指導もあり、会場ごとの上限人数を設定することや、密の状態を作らないこと、手の消毒や体温測定を徹底すること、そして参加者の連絡先をしっかり取得することが求められました。特に会場ごとの人数制限や参加者の管理は、イベント用のツールを使用することが必要不可欠です。

33ものプレゼンテーションを1日で実施するための複雑なプランニング、コロナ対策のための人数制限や参加者の管理、そして開催まで2ヶ月というタイトなスケジュールを乗り越えるために、イベント開催に特化したツールの導入を進めることになりました。



--- EventRegistと他社サービスを比較検討されましたか。

浅井: もともとイベントを主催する予定だった他団体では、すべて英語表記の海外のイベントサービスを使用する予定でした。しかし、政府の新型コロナウイルスの水際対策の結果、参加予定だった多くの外国人が入国できなくなったことで、参加者のほとんどが日本人になることが分かり、日本語対応がしっかりしているツールを導入することに方針を転換しました。
その際に、EventRegistともう1社のイベントツールとの比較検討を行っています。

 

--- EventRegistを選ばれた理由をお聞かせください。

橘川: まずはツール管理画面の操作のしやすさ、イベントページ構築のしやすさを重視しました。今回のイベントページの構築は私と社員で担当したのですが、正直なところ、PCの作業やITツールの操作は苦手です。EventRegistはイベントページの構築がしやすかっただけでなく、営業担当の方に丁寧かつ細やかにサポートいただいたので、大変助かりました。自分で思った通りの操作ができることは、開催まで時間がない当時の状況ではとても重要なことでした。

機能面としては、EventRegistには、複数のセッションごとに申込者数を管理し、同時並行で開催されるセッションの時間帯を調整できる「タイムテーブル機能」が実装されていたことが高評価でした。当時比較検討していた他社のツールでは、複数のセッションを管理できる機能が実装されていなかったのです。

浅井: 機能面や操作方法を営業担当の方にご説明いただき、JPELC国際会議2022の開催にはEventRegistが最適だと考え、イベント開催までの2ケ月の間に導入を決定しました。

 

本イベントでご利用いただいたプレミアム機能】

タイムテーブル機能
複数のセッションが同時並行で開催されるイベントの、タイムテーブルを作成できる機能です。複数の会場や時間帯の設定、セッションごとの申込数管理が可能です。
今回のイベントでは、全9枠のセッションに加え、立食パーティ&交流会の参加を選択できるように設定されました。また、アーカイブ配信用のチケットではタイムテーブルの画面を非表示にするなど、申込導線も細かく組み立てられました。

▼ チケット申込-セッション選択画面イメージ

 

--- EventRegistの導入決定後、どのように設定を進めていきましたか。

橘川: 営業担当の方から共有いただいたマニュアルを参考に、まずは33のコンテンツを入力し、それぞれのセッションページを作成していきました。管理画面上の言葉が分かりやすく、よけいな画面遷移もなかったため、マニュアルを読まなくても体感的に操作することができています。

また、すぐにプレビューを確認できることも、ページを修正する上で助かりました。特に今回は登壇者が多いため、細かい役職の変更や、コンテンツ内容の変更依頼も多かったのですが、簡単にセッションページを更新することができました。
その後、テスト用のアカウントを作成し、実際の申込方法やキャンセルの手順、支払い方法などを確認し、申込者からの問い合わせに対応できるように準備しました。

設定につまづいた時には、担当の方に問い合わせればすぐにご回答やサポートいただけたので、問題なくイベントページを構築することができたと感じています。



--- 複数のセッションを同時並行で開催するにあたって、どのような工夫をしましたか。

橘川: コロナ対策の観点から、会場における参加者目線の導線をしっかり考えました。過度な人流が起きないようにするため、同じカテゴリのセッションは同じ会場で、時間をずらして開催しています。これによって、参加者が部屋を移動しなくても済むようになっています。

また、イベント開催前はほぼ毎日、最新の申込者数を確認するようにしていました。EventRegistの機能を使えば簡単にCSVデータをダウンロードできるため、当日の参加者リストを作成する手間はほとんどなく、しっかり参加者管理ができています。

 

--- イベント参加者のリストはどのように活用される予定ですか。

橘川: 申込時のフォームに主催者として取得したいアンケート項目を設定したおかげで、とても有益な情報を得ることができました。今後はプレインランゲージに関するセミナーのご案内や、最新の情報提供に役立てていく予定です。



--- JPELC国際会議2022を開催して、どのようなご感想がありましたか。

浅井: 韓国政府からは、法制局、プレイン法部門の方々3名が実際に日本の会場までお越しくださり、特にアメリカ政府と司法の場でのプレインランゲージの進捗について、プレインランゲージに造詣の深いClarity会長や、プレインランゲージの第一人者であるキンブル教授の講演に関心を寄せられたことが印象的です。また、「もっとプレインランゲージについて知りたいです」というお問い合わせをいただき、現在では50社からセミナーや講演会の開催のご相談がありました。当初の目的である「プレインランゲージの普及」に貢献し、大きく前進した実感があります。

 

--- EventRegistの導入によって、どのような成果が得られましたか。

浅井: 本来の主催者から会議を引き継いでから、非常にタイトで短い準備期間であったにも関わらず、無事に開催できたことが何よりの成果だと考えています。タイムテーブル機能でセッションごとの参加者数を制限できたことで、コロナ対策も問題ありませんでした。また、EventRegist上で参加者を常に管理できていたので、会場であたふたすることもありませんでしたね。

橘川: PCの作業やITツールの操作は苦手な私でも、しっかりイベントページを作成することができたこと、そして参加費をスムーズに徴収できたことが高評価でした。一般向けと学生向けで金額を分けたり、オンラインでもプレゼンテーションを視聴できるようにアーカイブ配信のプランを設けたりと、柔軟に参加費を設定しながらも徴収漏れがなかったのは安心しました。

申込者の方から何か質問や問い合わせが発生するかもと身構えていましたが、フタを開けてみれば問い合わせは0件であり、素晴らしいことだと思います。



--- 今後の展望をお聞かせください。

浅井: 今回のJPELC国際会議2022のような大きなイベントは、私たちにとって初めての経験でした。なかなか細部まで行き届かないところや反省点も多々ありながらも、何とか開催できたことは、非常に大きな自信になっています。次回も成功させるために、しっかり準備や計画を整え、コロナ禍が収まった頃には、海外の参加者も日本にお招きできる大きな会議を開催したいですね。

その際にも、ぜひEventRegistを活用していきたいと考えています。次回は1日ではなく、複数日にまたがっての開催となる予定ですので、今回のタイムテーブル機能をしっかり使っていきたいです。

橘川: 今回は活用しきれなかった「マーケティング機能」なども、次回は活用できるように余裕をもって準備する予定です。さらに、今後はオンラインでオープンセミナーの開催を予定しているので、そこでもEventRegistを活用し、集客面に力を入れていきたいと思います。

 

--- 最後に、EventRegistは今回のイベントでどのような存在でしたか。

浅井: 開催の準備に大変苦労はしましたが、EventRegistのおかげで申込者が増えていくのをリアルタイムで確認することができ、開催までモチベーションを高めていくことができました。そうした意味で、運営チームをワクワクさせるツールだったと思います。


(左:浅井氏   右:橘川氏)


--- ご協力ありがとうございました。

 

編集後記

JPELC様として初めての大型イベントにも関わらず、コロナ禍の影響による参加者の制限と日程の短縮、そしてタイトなスケジュールと、開催までには多くのハードルがありました。日本における「プレインランゲージの普及」という大きな目標のため、逆境の中で無事にイベントを成功させたJPELC様の実行力にただただ脱帽です。
今後開催を予定されている国際会議やセミナーでもお力添えできるよう、引き続き全力でサポートをしてまいります。