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ウェビナーやオンラインイベント企画で押さえる7のポイント


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これまでイベントレジストでは、オンライン、オフラインを問わず、様々なイベントを支援してまいりましたが、本稿では、「5W2H」のフレームワークを使い、法人企業がマーケティング活動として主催するウェビナーやオンラインイベント企画で押さえる7のポイントとして、過去のブログを再編集いたしました。


これからウェビナーやオンラインイベントを企画される方は、ぜひご一読ください。

 

 

1. why…そのイベントの目的とKPIは決まっていますか?

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リアルな場でのイベントに比べ、ウェビナーやオンラインイベントの開催は動画さえあれば、比較的実施ハードルが低いという印象をお持ちの方も多いかと思います。
確かに、Zoomなどのウェブ会議ツールに参加者を招待して開催したり、YouTubeやFacebookでライブ配信をするのは、方法さえわかればそれほど難しくはありません。

ただ、コロナ禍の影響で、ニューノーマルへの適応が求められる中、予定しているイベントのオンライン開催への切り替えが急務と、手法先行で検討が進み、「目的」から「KPI」の落とし込みができていないケースが多く見られます。
法人主催イベントの目的は、企業やサービスの認知向上や、見込み顧客の獲得などが挙げられるかと思いますが、オンラインイベントの場合、目的から定量的に取得できる数値目標・KPIを、具体的に決めておくことが極めて重要となります。なぜなら、数多く存在する動画配信サービスの中から、KPIと考えた値が取得・計測できるツールを適切に選択する必要があるからです。


ここでは、法人主催オンラインイベントのKPIとして設定されるケースが多い、4つの指標について紹介します。

 

1)リード数(見込み顧客数)

リアルな場でのイベントは、大抵事前に参加申込みが行われます。この情報が、主催者にとっては「そのイベント(あるいは会社や商品・サービス)」に対する興味関心を抱いてくれた人の数、すなわちリード(見込み顧客)数となります。

視聴用URLをクリックすれば参加可能というイメージがあるオンラインイベントの場合も、参加者の方に事前登録をしてもらい、社名や所属、連絡先なども含めた正確なリード情報を取得しておくと、イベント終了後の見込み顧客への営業活動を、とても効率的に推進することができます。



2)参加数

動画やライブ配信を視聴した人数です。
これは動画配信サービスによって、取得できるものと取得できないものがあります。

例1)Zoom ミーティング・ウェビナーで取得可能な指標
Zoomミーティング機能の場合:参加した人数は自動的に計測することはできません。そのため、開催中に参加している人数を目視で確認する必要があります。
Zoomウェビナー機能の場合:事前登録が必要となり、登録した人が参加したかどうか把握することができます。

例2)YouTube ライブ配信で取得可能な指標
配信中:現在の視聴者数(その時点で視聴者が何人いるか)
    最大同時接続数(ライブ配信中の同時視聴者の最大数)
    メッセージ数 / 分(1分あたりのライブチャット メッセージ数)
配信後:総再生時間レポート
(再生時間、視聴者維持率、ユーザー層、再生場所、トラフィック ソース、デバイスに関する統計情報)
    最大同時接続数
    チャット メッセージ

ここで注意しなくてはならないのは、視聴者数は把握できても「誰が」視聴したのかを把握することができないということです。ブランディング目的の場合は、割り切って視聴者数で測ることもできますが、BtoBの見込み顧客に対して、営業活動に活かしたい場合は、「誰が」「どこまで」視聴したのかが重要となり、そこまで具体的に取得したい場合は、トラッキングするための仕掛けを別途用意しておく必要があります。


3)視聴後のアクション

動画やライブ配信の視聴完了後に、事前登録をした人へアンケートを送ることで、動画視聴後の反応を把握することができます。こうしたアンケートの配信や、ライブ配信の場合は視聴中のQ&A(チャット)を受け付けられる動画配信ツールもあります。視聴後により興味度が上がった参加者を抽出することができるでしょう。


4)動画コンテンツそのものの評価

リアルな場でのイベントの場合、セッションに対する評価のアンケートや、キーノートセッションを聴いて帰ってしまう人数などで、おおよそ把握することができますが、動画配信サービスの中には、動画やライブ配信におけるこうした評価を、計測できる機能を持つツールもあります。
具体的には、動画配信全体の尺の中でどの位まで視聴してもらっているのか、どのあたりで視聴を止めてしまったのか、などがデータとして取得できます。
こうしたデータは、個別の視聴者のリアクションとして捉えるより、全体的に動画コンテンツそのものの評価として捉え、動画の長さやコンテンツの構成を再検討する時の材料とすると良いでしょう。

 

KPIからの動画配信ツールの検討方法については、下記のご参照ください。
▶ ウェビナーやオンラインイベント開催で活用できる配信ツールのご紹介


このように、イベントの開催目的から定量的に計測可能なKPIを設定しておくことと、KPIが計測できる動画配信ツールの選定は、オンラインイベント企画の前段で、しっかりと固めておく必要があります。

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2. who…イベントに参加して欲しいのはどんな人?

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イベントの目的とKPIが定まっていれば、どんな人にイベントに参加してほしいのか、ターゲットとなる人物像の考え方は、リアルな場で開催されるイベントやセミナーを設計する場合と、大差ありません。
ウェビナーやオンラインイベントの企画時に抑えておくべきポイントとしては、リアルな場でのイベントは、決まったタイミングで会場に足を運び、基本的には終了までその場にいる前提で参加しますが、ウェビナーやオンラインイベントでは、ライブ配信かオンデマンド配信(※)のどちらで実施する場合でも、参加する方々の視聴環境が異なることを、考慮する必要あります。
※オンデマンド配信:参加者が希望の時間に視聴するタイプの配信方法

参加者がどこからアクセスするかは参加者により異なりますが、大きくは「自宅から」「オフィスから」「移動中」が挙げられます。ここでは、それぞれのシーンで、イベントに参加してほしい人の視聴環境を想像してみましょう。

オンライン動画を視聴する時の、視聴者の環境をイメージする
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1)自宅からアクセスしている場合
日中は、テレワークで仕事の打ち合わせがコンスタントに入っているかもしれません。また、同居のご家族がいらっしゃる場合、あまり長い時間視聴し続けるのは大変かもしれません。ライブ配信を予定している時間が、家族との食事の時間とぶつかるかもしれません。

2)オフィスからアクセスしている場合
こちらも同様、仕事の打ち合わせが断続的に続いているかもしれません。長い時間デスクで動画を視聴していると、他の人の目が気になるかもしれません。ランチ休憩の時に食事をとりながら視聴する、ぐらいの感覚で見たいのかもしれません。

3)移動中
移動中はスマホからの視聴が圧倒的多数でしょう。電車で移動中にチェックをしたいかもしれません。画面は小さいし、移動があるので、ずっと集中して画面を見続けることは難しいかもしれません。


このように、リアルのイベントでは参加者が同じ場所に一同に集まり、同じスクリーンでプレゼンテーションを見るのに対し、オンラインの場合は各自の視聴環境が異なります。また共通して、長時間同じ画面に耳と目と頭を集中させるという行為は、想像以上に疲労を伴います。


こうしたことから、オンライン動画やライブ配信を行う場合は、1つのコンテンツ(1つのプレゼンテーション)あたりの時間を、短くまとめる配慮が大切です。
リアルのイベントの場合、30分・45分といったプレゼンテーションの時間はよくありますが、オンラインイベントでは、ありもののコンテンツの長さが30分の場合、例えば前半・後半に分けて15分ずつのコンテンツとし、集中して1つのコンテンツを視聴してもらえるような工夫ができます。
複数のセッションの連続で構成される、半日~1日かけて開催するカンファレンスを、オンラインに置き換える場合は、Q&Aやライブツイートなどインタラクティブ性を求めるセッションはライブ配信とし、そうでないセッションはオンデマンド配信として、参加者の好きなタイミングで視聴してもらうという方法も考えられます。

視聴してもらいたい参加者のことをイメージし、配信したいコンテンツ全体を眺め、負荷がかからないか、快適に視聴してもらえる構成となっているか、などを念頭に置いて配信プログラムを設計しましょう。

 

 

3. what…何をコンテンツとして提供しますか?

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イベントのコンテンツの組み立てかたについてはこちらのブログ で紹介しておりますが、この項では、リアルの場でおこなっているセミナーやイベントのコンテンツを、オンライン用にスイッチする場合を想定して、オンラインコンテンツならではの特性についてご紹介したいと思います。


1)時間や場所にとらわれない

リアルの場でのイベントの場合、「いつ」「どこで」開催されるのか、つまりイベントの日時と場所はとても大切な要素です。主催者は、ターゲットとしている参加者が集まりやすそうな日時と場所を検討し、会場を予約します。つまり、参加者はあらかじめ決められた日時と場所のイベント情報から、参加できるかどうかを決めるわけです。これにより、イベント会場が遠い、日程が合わないなどの理由で参加することができない人が出てしまうことになります。

ウェビナーやオンラインイベントの場合、まず場所の制約がなくなります。日本全国、世界からでもアクセスできる環境を作ることができます。地理的には少し離れた場所にいる人でも、興味があれば簡単に参加できるようになります。これによって、主催者にとっては今まで接点を持つことができなかった新たなお客様と出会うことができるようになるかもしれません。

また、ライブ配信の場合は配信日時が限定されてしまいますが、収録した動画を参加者が好きな時に視聴できるようにすれば、日時の制限もなくなります。参加者にとっては、自分が最も視聴しやすく、「今見よう」と思ったタイミングで視聴を開始することができます。

そうした意味で、ライブ配信にこだわらずに収録したものを配信する方式を採用するケースも多くあります。

 

2)双方向性

動画を収録して一方通行的に配信をおこなうだけではなく、視聴者と近い距離でコミュニケーションを取ることができるのもオンラインの良さです。リアルの場でもtwitterやチャットツールなどで参加者との双方向性を担保しているイベントは既に多くありますが、これはウェビナーやオンラインイベントの場ではより活発化することでしょう。

ライブ配信を開始したタイミングで視聴者に挨拶をし、チャットで返してもらうと、最初からチャットでのコミュニケーションを盛り上げることができます。また、スピーカーが話している最中に随時質問などを投稿してもらい、途中でその質問を拾いながら進めていくことで、話している内容に対する理解を深めることができます。こうした双方向性を大切にしていくことで、視聴者の参加感を高めていくことも大切です。

こうした双方向性は、ライブ配信ではもちろんおこなうことができます。オンデマンド配信の場合、リアルタイムでチャットなどでのやり取りは難しいかもしれませんが、前もって収録した動画を決められた日時に配信し、そこにチャットツールを盛り込むという方法であれば、主催者側はリアルタイムでプレゼンテーションをする必要性はなくなります。

 

3)アーカイブできる

リアルの場でのセミナーやイベントの場合、その中身を収録しておかないと、一回限りの情報伝達で終了してしまいます。セッションの内容を動画収録しておき、後からYouTubeなどで配信する企業もありますが、それを毎回おこなうことはコストも手間もかかります。

一方、ウェビナーやオンラインイベントの場合は、動画で配信をすることが前提となるため、動画という資産が残ります。ここでできあがった動画を、例えば自社サイトに埋め込んだり、営業ツールとして新しいお客様に視聴してもらったり、いくつかの動画をシリーズ化したランディングページを作成するなど、様々な方法が考えられます。

また、リアルの場では会場代や手間などを考え限られた回数しかできなかったものが、オンラインではもっと回数を増やし、お客様との接触機会を増やすことができるかもしれません。せっかくの動画コンテンツなので、何度も活用することができるよう予めプランを考えておいてはいかがでしょうか。


ウェビナーやオンラインイベントと、リアルの場でのセミナーやイベントを比較するということではなく、オンラインだからこそ際立つメリットを理解し、取り入れてみてください。


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4. where…目的を達成するための最適な撮影場所は?


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ウェビナーやオンラインイベントの場合、開催日当日のイベント会場を押さえる必要はありませんが、その代わりにライブ配信か、オンデマンド配信(参加者が視聴したい時間にアクセスできる配信方法、録画配信)のどちらで提供するとしても、イベント目的を達成するための適切な撮影場所を確保する必要があります。

この項では、実際によくある2つのパターンを想定し、適切な撮影場所についてご紹介します。


1)登壇者も含め関係者すべてオンラインで実施する場合


リアルの撮影場所を構えずに、すべてオンラインで実施する場合は、利用する配信ツールの選定と、撮影する場所のネットワーク環境や、マイク、カメラなどの撮影機材の確認が重要となります。

簡易なウェビナーによくあるパターンで、主催者の方がお一人で、ディレクター兼、撮影者兼、登壇者、と何役もこなす”手弁当”スタイルの場合は、環境を整備し、配信ツールの使い方に慣れてしまえばそれほど難しくはないのですが、登壇者が複数になってくると、登壇者が各々で撮影環境や機材を用意する形になり、主催者の方のコントロールが効きにくくなります。

環境に不備があった場合のリカバリー策(機材レンタル/購入等)の実施を考慮すると、本番の2週間前までには、事前の接続テストを行いましょう。また一般的には、配信する側がWi-Fi環境だった場合、有線LANに比べて通信の安定性に欠けるため、配信トラブルが起きるリスクが高まりますので、登壇者の方のネットワーク環境は有線LANなのかWi-Fiなのかは、事前に確認しておきましょう。

また、当日ライブ配信を行う場合は、トラブル時の連絡手段を「通話」以外で確保しておきましょう。
登壇者がトラブルが起きたことを連絡したくても、主催者や他の登壇者も登壇している最中なので、通話という手段が非常に取りにくい状況となります。当日用のメッセージグループを用意し、配信中のコミュニケーション手段を確保しておきましょう。



オンラインイベントの配信ツールに必要な要件は?
ウェビナーやオンラインイベント開催で活用できる配信ツールのご紹介


 

2)登壇者と関係者が撮影場所に集合する場合

複数の方にご登壇いただくケースでは、各々で配信環境を整えてもらったとしても、いわゆる「スタンダード」が確立されていない中では、画質や音質にばらつきが出てきます。
パネルディスカッションを想定したときに、PCに内蔵されているカメラとマイクで登壇される方と、外付けカメラ、マイク、おしゃれな背景画像、肌を美しく見せるための通称女優ライトを完備して登壇される方が並ぶと、その差は歴然です。
撮影したコンテンツを、あとからオンデマンド配信として提供することを想定し、少しでもクオリティの高いものに仕上げたい場合は、そういった環境によるばらつきをできるだけ減らすためにも、機材の整ったスタジオを撮影場所として確保し、関係者が集まって撮影することをおすすめします。

撮影環境に不安をお持ちの登壇者の方には、スタジオでの撮影をおすすめすることもできますし、何よりコンテンツの作り手(主催者、登壇者、撮影者ほか、関係者)が、一堂に会して作り上げる場の熱量は、視聴者にも伝わります。万が一、撮影中に何かしらのトラブル発生した場合も、アイコンタクトやジェスチャー等で、取り急ぎトラブル発生を周囲に伝えることができます。

とくに配慮しなければならない点としては、
・ 集まる人数を考慮し、ソーシャルディスタンスを保つことができる十分なスペースを確保する
・ 登壇者同士のディスカッションを撮影する場合は、パーテーションなどを準備する
・ マスク着用や、手洗い、うがい、アルコール消毒など、必要な備品を用意する


リアルのイベントでは、十分なスタッフ人数を確保できてさえいれば、当日集まればなんとかできてしまうことも多いですが、オンラインイベントでは、撮影場所に何も知らないスタッフが増えたとしても、振れる役割はほぼありません。なぜなら、撮影中は声をだして指示することができないので、仕事を振ること自体が難しいのです。必要最低限の当日集合メンバーの選出、細かく設定した段取りと関係者への事前共有、それをもとに入念なリハーサルを行い、有事の際のコミュニケーション方法を確立しておくことが、非常に重要となります。

オンラインイベントも考慮して撮影機材を揃えた、イベントスペースの提供を始める会社も増えてきました。
ただ、借りたスタジオの機材を使って、自信を持って撮影の対応ができるスタッフの方はそう多くないと思いますので、撮影会場だけでなく撮影スタッフの手配も検討するなど、外部のリソースも上手に活用しましょう。


おすすめの撮影スタジオはこちらをご参照ください。
都内おすすめオンラインイベント撮影会場をご紹介

 

 

5. when…イベント開催時期や、曜日、時間帯、告知開始はいつにしますか?


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コロナ禍以降、リアルのイベントの開催が制限される中で、ウェビナーやオンラインイベントが急増しましたが、この項では、オンラインイベントを開催するタイミングはいつがよいか(時期や、曜日、時間帯など)、事前準備や告知等を考慮していつ頃から準備を始めるのがよいか、についてご紹介します。


オンラインイベントを開催する理想的なタイミングは?

企業が主催する比較的大型のイベントは、6月~7月、10月~11月の開催が多い傾向がありました。
これは、多くの企業の年度始まりが4月で、組織体制や予算計画の兼ね合いから、イベント開催時期がこのタイミングに決まりやすい、というのが大きな理由の一つとなりますので、オンラインイベントだとしても傾向は変わらないのではないでしょうか。

小規模なイベントやウェビナーなどは、1回の開催時間を短くし、その代わり開催頻度を上げて、参加してもらいたい人の参加しやすい状況を想像し、仮説をたてながら、知見をためていくのをおすすめします。
これまでリアルのイベントでは、週の前半や金曜日よりも週の半ばの方が、時間帯は直帰ができる17時終了や、直行ができる10時開始のほうが参加しやすいとされていましたが、オンラインイベントの場合は、事情が変わってきているようです。

オンラインイベント開催の前に議論した仮説
・ 10時-は、朝会等の定例ミーティングと重なる可能性がある
・ 12時-13時は、昼食を食べながらラジオ感覚での気軽な視聴を促しやすい
・ 14時-17時は、他の仕事と重なりやすく競合が多いが、視聴環境は確保しやすい
・ 18時-20時は、同居されているご家族がいらっしゃる場合は、夕食と重なり参加しにくい
・ 21時-は、同居されているご家族がいらっしゃる場合でも、比較的時間が取りやすい

参加してもらいたいターゲットによって考慮すべき点が変わってくるため、様々な確度で仮説をたて、一つずつ検証していきましょう。


オンラインイベントの告知の開始はいつ頃がよいか?

イベントの規模にもよりますが、遅くとも1.5ヶ月前には告知サイトを開設し、イベントの告知を始めることをおすすめします。リアルのイベントと変わりなく、早めの告知により、参加者の時間をまず確保してもらうことが大切です。
ただ、昨今の状況は、色々な企業や個人が、それぞれの目的でオンラインイベントを開催しており、非常に競合が多いため、よほど興味のある内容でなければすぐにイベントに申し込んでくれません。
リアルのイベントの申込み推移でも、申込み開始後と申込み終了前に申込み数が増加する傾向がありますが、オンラインイベントの場合、極端に開催日直前に申込みが偏る傾向があります。

リアルのイベント主催に慣れた方も、オンラインイベントの申込み状況をみながら、いつものように伸びない申込者数に驚くことでしょう。ただ、主催者側でできることは、参加者は開催直前に申込む傾向があることを認識して、肝心の申込みのタイミングで忘却されていない状態を作ることです。
告知開始から、継続的な情報発信と、興味を持ってくれた方に申込みを完了してもらうラスト3日間の仕掛けをどうするか、段取りを組み立てておきましょう。


ご参考)オンラインイベントの申込み推移と施策を時系列にまとまったnoteです。
▶ #CMC_MAX:オンラインイベントの申込み推移と施策の関係ゆるまとめ

 



 

6. how…視聴者により集中してもらうための工夫について


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ウェビナーやオンラインイベントが広くおこなわれてきている中、実際に視聴をすると、集中して視聴できるものと、そうでないものがあることに気が付きます。
オンラインイベントの場合、リアルの場でのセミナーやイベントでのプレゼンテーションに比べ、視聴者とスピーカーの距離感が近い上、視聴者は集中して画面を見ています。
そのため、登壇者の話し方や動き方、スライドの見え方を、オンラインならではの工夫しなければ
、視聴者の集中の維持が難しく、途中で離席してしまったり、最悪の場合、視聴の途中で動画を止めてしまいかねません。

この項では、オンラインコンテンツを、より集中して視聴してもらうための工夫について、ご紹介したいと思います。

 

1)コンテンツはタイトにまとめる

リアルの場でおこなっているセミナーやイベントをオンライン化する時、オンライン用のコンテンツとして見直しをしましょう。一番重要なのは1つのコンテンツあたりの時間です。リアルの場で例えば30分や45分かけておこなっていた内容は、目安として15分〜20分位の長さにしてみましょう。

シリーズもののウェビナーや、複数のセッションがあるオンラインイベントの場合、1日にまとめて長い時間コンテンツを配信する必要はありません。日にちを分けて開催し、集中力を途切れさせないようにしましょう。
すべての日程を確保できる方ばかりではないため、見逃したコンテンツのアーカイブ視聴をできるように準備しておきましょう。


2)画質・音声・ネットワーク環境にこだわる

オンラインでウェビナーやセッションを視聴する時、登壇者やスライドの画質が悪いと、良い視聴体験に結びつきません。音声はさらに重要といわれており、音声が途切れがちの場合、その時点で視聴する意欲を失いかねません。
パソコンに内蔵されているカメラやマイクではなく、カメラはより高画質なウェブカメラや外付けのカメラ、マイクも外付けのマイクを使って、生活音を拾わないようにするなど、少しの工夫でクオリティを上げることができます。

また、本番の配信の前に、かならず十分なテスト配信を行い、その際は本番で使用するものと同じPCを使い、本番で接続するネットワークにつなぎ、他の人に参加者としてアクセスしてもらい、スムーズに動画を見ることができるかなどを確認してください。
参加者側は実際の視聴者の環境を想定して、配信側と同じネットワーク環境だけでなく、手持ちのWi-Fiや、スマートフォンのテザリングなど、複数パターンで確認しておくとより安心です。

 

3)プレゼンテーションにこだわる

視聴者は、登壇者の言葉に加え、表情や姿勢、手振りや身振りで何を言っているのかを理解します。
これはリアルのイベントでも同様ですが、映像の場合は、リアルのイベントよりも気持ち大袈裟におこなう位の方が良いでしょう。また、出来る限り台本・スクリプトを読まずに話をしましょう。できる限り自分の言葉で、手元に要点だけを置いて話をするようにした方が、生きた言葉として視聴者に伝わり、スピーカーの人間的な魅力も伝わります。
ずっと直立不動のままでスライドの説明をしていると、動画事態が淡々としたイメージとなり、視聴者が途中で飽きてしまいます。


4)スライドにこだわる

普段リアルの場でのセミナーで使用しているスライドを、そのまま使っているケースも見受けられますが、今一度、そのスライドが動画配信用にふさわしいものなのかを確認してみましょう。

視聴者が動画を見ることができる環境は、一般的にはPCやスマートフォンです。そしてPCもスマホも、決して全画面で視聴しているわけではありません。

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このような画面に、例えば次のようなスライドを表示させたとします。

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全画面で表示をしない場合、それぞれの文字はこのくらいのイメージで表示されます。

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普段のスライドだと、50pは結構大きいかもしれませんが、実際に映像で見てみるとそこまで大きい印象は持たないと思います。また、よくスライドの説明文などで使われている18p前後の大きさになると、視認性が低くなってしまうことがわかります。

さらにスマートフォンで見た場合、より視認性は下がります。(もちろん端末を横にして見てもらえば少し大きくなるのですが、すべての視聴者がそうしてくれるわけではありません)

こうしたことを考えて、スライドの文字は大きく、また、字体が太いフォントを使って作成すると良いでしょう。

 

5)リアルタイムの投票やチャットでのQ&Aを盛り込む

参加者が集中してくれるテクニックとして、リアルタイムで参加者のコメントを拾う方法があります。ライブ配信の場合、登壇者が一方的に話すのではなく、参加者とコミュニケーションをしながら進めていくと、参加者の集中力も途切れにくくなります。
利用しているツールにもよりますが、リアルタイムで投票やアンケートを受け付けたり、チャット機能があるものはQ&Aを受け付けたりすると良いでしょう。

他の参加者にも情報が伝わっても良い場合は、「●●さん、こんにちは」のように、参加してくれている方のお名前を呼ぶのも方法の1つです。動画を配信している主催者側が、誰が参加しているのかをきちんと見ていることが伝わります。


他にも色々ありそうですが、まずは基本的なことを並べてみました。実際に視聴する参加者の立場になって、より快適で飽きさせないコンテンツ配信を心がけていきましょう。



 

7. how much…予算はどれくらい必要になるか?

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ウェビナーやオンラインイベントというと、リアルのイベントと比べて、費用が安く抑えられる印象をお持ちの方も多いと思います。実際に、無料の動画配信ツールを使い、主催者ご自身で撮影・登壇する”手弁当”スタイルでは、それなりのウェビナーに仕上がるうえに、ほとんど費用は発生しないでしょう。
リアルのイベントと同じことではありますが、細部をどこまでこだわるのかによって、費用感がまったく変わってきます。広い会場を手配する必要はなくなりますが、クオリティを高くしたい場合は、撮影場所や撮影機材の手配が必要となりますし、動画配信ツールなどはオンラインならではの費用になり、積算していくと、リアルのイベントと同等の費用がかかることもあります。

この項ではオンラインイベントを開催するにあたり、コンテンツに関わるもの以外で、費用感を左右するポイントについてご紹介します。


1)動画配信ツール選定で費用感を左右するポイント

・ 多くの参加者数が見込める場合(100名以内とそれ以上で価格が変わるツールもあります)
・ 申込者のみが視聴できるように制御したい場合(参加費をいただく場合はとくに重要です)
・ 参加者が配信をどの程度まで視聴したかなどをトラッキングしたい場合
・ 参加者の情報をマーケティングオートメーションツールなどで取り込みたい場合

2)撮影場所の選定で費用感を左右するポイント
・ そもそも撮影スタジオを抑えるかどうか(関係者全員オンラインなら費用はかかりません)
・ 当日、撮影場所に集合する人数は何人になるか(ソーシャルディスタンスを確保する必要があります)
・ 有線LANやWi-Fiがあるか(ライブ配信の場合)
・ アクセスの良いスタジオを抑えるかどうか(登壇者を招く場合はある程度考慮する必要があります)
・ 撮影機材、撮影スタッフをどうするか(機材提供のあるスタジオを手配するか、機材まで用意してくれるプロの制作会社に依頼するか)

3)告知集客方法の選定で費用感を左右するポイント
・ 告知用のサイトを制作するか
・ SNS施策をどこまで仕掛けるか
・ 事前の集客に広告費をかけるか


予算配分について、どのように優先順位付けを行うかは、企画するイベントの目的に応じて変わってきますが、配信に関わる部分に不備があると、目的が達成できないばかりか、ブランドイメージを損ねてしまいかねません。
オンラインイベントを企画する場合には、事前にしっかりと計画を練り、「身の丈にあったイベント」を心がけましょう。

 

 

まとめ

法人企業がマーケティング目的で開催するウェビナーやオンラインイベントの企画で、押さえておくべきポイントについて解説してまいりました。
オンラインイベントだけでなく、今後はリアルのイベントとオンラインイベントのハイブリットな形式での開催も増えてくると思います。
ご自身が企画するイベントが、数あるイベントのなかに埋もれてしまわないように、コンテンツ、見せ方、撮影方法など細部にこだわり、ワンランク上のオンラインイベントを目指しましょう。


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